海外出張の経費精算では外貨両替の計算書が重要!ミスなく処理する方法とは?

近年は世界各国の企業と取引が増え、日常的に海外出張が発生する企業も少なくありません。
海外出張の経費精算では、出張先の国の為替レートを踏まえて計算する必要があります。通常よりも多くの時間と手間がかかるため、経理担当者の負担は小さくないでしょう。また、海外出張が発生しやすい企業の場合は、経費精算を効率化すれば、企業全体の生産性向上にもつながります。
この記事では、海外出張の経費精算において重要な外貨両替の計算書に関する基礎知識をお伝えします。また、海外出張の経費精算を効率化するポイントにも触れるため、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
海外出張の経費精算のやり方は?
海外出張の経費精算や仕訳方法は、基本的に国内出張のやり方と大きく変わりありません。経費精算の対象となるのは、主に以下の費用です。
【経費精算の対象となる費用の主な例】
- 旅費交通費…航空券代、電車代など
- 宿泊費…ホテル代など
- 交際費…手土産代、ランチミーティング代など
経費申請の手続きでは、レシートやクレジットカードの利用明細など、取引の証明となる書類を提出する必要があります。このほかに、社内規則で海外出張に日当を支払う規定がある場合は、日当の計算と申請を行いましょう。
以降では、海外出張の経費精算において重要な書類である「レシート」と「外貨両替の計算書」について解説していきます。
海外出張の経費精算で大切なもの➀ レシート
海外出張の経費精算でも、出張者は必ずレシート(領収書)を提出し➀なければなりません。レシートには、経費の使用目的や金額などの情報を証明する重要な役割があります。出張者が店舗でレシートを受領する必要性を理解できるよう、出張前にしっかりと周知しておくことが大切です。
【POINT】チップなどレシートがないものはどうすればいい?
海外の店舗では、スタッフにチップを手渡すのがマナーとされているケースがあります。業務上の必要があり支払ったチップであれば、経費精算することが可能です。ただし、一般的にチップに対してはレシートが発行されないため、企業によってはチップの金額を海外出張の日当に含めるといった対応がなされています。
海外出張の経費精算で大切なもの➁ 外貨両替の計算書
海外出張の経費精算では、出張者に外貨両替の計算書を必ず提出させましょう。外貨両替の計算書とは、取引した通貨・両替時の為替レート・金額・手数料などの情報が記載された書類です。
海外出張の経費精算では、計算書に記載された為替レートの情報をもとに日本円に直した金額を出張者に支払うため、計算書が必要となります。計算を正確に行うための書類であるため、出張者に忘れずに提出するよう伝えましょう。
【POINT】外貨両替の計算書がないときはどうすればいい…?
出張者が外貨両替の計算書を紛失してしまった場合は、経費を使用した日の為替相場で計算して対応するのが一般的です。なお、経費精算における従業員とのトラブルを避けるためにも、計算書がない場合の対応について、あらかじめ社内規定に明記しておくのが望ましいでしょう。
海外出張の経費精算業務が面倒な理由
海外出張の経費精算業務では、面倒な手続きが非常に多いといえます。ここでは、多くの経理担当者を悩ませる海外出張の経費精算に関する業務負担をご紹介します。
出張管理に時間と手間がかかる
まず、海外出張が決まった時点で、出張者は出張計画書や申請書を作成する必要があります。承認者は計画書を確認し、出張の許可を出します。
帰国後は、出張者が出張精算書を提出し、承認者や経理担当者は事前に提出された出張計画書の内容と照合しながら、予定に沿った支出であるかチェックします。
このように、社内で多数の担当者が事務手続きに関わることから、経費精算が完了するまでに多くの時間と手間がかかるのです。
海外のレシートの読み方を調べる必要がある
出張者が海外で発行したレシートは、国内の書類とは言語も様式も大きく異なります。
そのため、承認者や経理担当者が書類の確認方法に慣れていないと、チェックに手間取ってしまうことがあるでしょう。
経費精算では品目や金額といったさまざまな情報を確認します。承認者や経理担当者はこれらの情報を一つひとつチェックしなければならないため、必要な情報がどの部分に記載されているのかわからないと通常の経費精算よりも多くの時間がかかるでしょう。
為替レートの計算が必要になる
海外出張の経費精算では、日本円から外貨に替えるときの為替レートである「TTS(Telegraphic Transfer Selling rate)」に合わせて精算を行うのが一般的です。その際は、原則として実際に経費を支払った日のレートを使って計算しなければなりません。
さらには、出張者側に手数料分の差額で損失が生じないよう、円を外貨に替える際に発生する手数料も含めて計算するのが一般的です。為替レートや手数料など複数の要素が関わる複雑な計算をミスなくこなすのは難易度が高いといえるでしょう。
海外出張の経費精算を効率化する3つの方法
先ほどお伝えしたような、面倒な海外出張の経費精算の負担を減らすには、どのような方法があるのでしょうか。ここでは、3つの方法をご紹介します。
出張前に外貨で仮払金を渡しておき、出張から戻った後で精算する
社員の海外出張前に外貨で仮払金を渡しておく方法です。出張者が海外から帰国したら精算を行います。こちらの方法なら、出張後に為替レートを含めて計算する手間を省けるでしょう。
ただし、仮払金で対応するには企業側が外貨で紙幣やコインなどの小口現金を用意しなければなりません。海外出張が発生する度に銀行や外貨両替所を利用し、出張先の国ごとの通貨を用意することになるので、やや手間がかかります。
すべての支払いを支給した法人用クレジットカードで行ってもらう
出張者に法人用クレジットカード(コーポレートカード)を持たせて、支給したカードで支払いを行ってもらう方法です。カード払いは自動で履歴が残るため、いつ・何に・いくら使ったかの管理が容易にできます。さらに、法人カードは海外旅行傷害保険などの付帯サービスが充実している傾向にあるので、海外出張の際に役立つでしょう。カード払いで経費精算を行うと、現地で発行されたレシートを1枚ずつチェックする手間を軽減できます。ただし、この場合も出張者が出張計画書を作成する手間や、承認者・経理担当者が計算・確認を行う手間はかかります。
経費精算システムを導入する
経費精算システムを導入して出張経費の精算業務を自動化する方法です。システムで自動化すれば、出張者が出張計画書を作成する手間や、承認者・経理担当者の計算や確認作業の手間を減らせます。
申請時のデータ入力や計算を自動化することで、ミスを防ぎつつ、申請~精算までのワークフローがスピーディーになるでしょう。煩雑な経費精算の業務負担を軽減したい場合におすすめします。
経費精算システムを導入する際は、海外出張の経費精算に対応可能なサービスを選んでください。為替レートを含む計算の自動化に対応しているかがポイントになります。
海外出張の経費精算では必ず外貨両替の計算書を確認しましょう!
ここまで、海外出張の経費精算手続きにおいて重要な書類である、外貨両替の計算書に関する基礎知識をご紹介しました。海外に出張する出張者が外貨両替を行った場合、正確な経費精算を行うためにも計算書が不可欠です。経費精算で外貨両替の計算書が必要である旨を社員に周知し、必ず提出してもらいましょう。
海外出張の経費精算の方法は、基本的には国内出張と同様だといえます。ただし、国内出張と比べて確認すべき書類の枚数が多かったり、海外のレシートから情報を読み取る必要があったり、為替レートや手数料の計算に対応したりと、多くの手間がかかります。事務作業の業務負担が多く、申請者・承認者・経理担当者の負担が大きくなるのが難点です。そんなとき、専用システムを導入して業務を自動化すれば、効率化や負担軽減の効果が期待できます。おすすめなのは、クラウド型経費精算システムの「楽楽精算」です。
「楽楽精算」は海外出張に対応したさまざまな機能が内蔵されています。
機能1)為替レートの自動計算
出張先の為替レートをマスタ登録しておけば、外貨利用時の計算を自動化でき、外貨をわざわざ日本円で計算する手間がなくなります。日別にレートを設定して計算することも可能です。
以下では「楽楽精算」で出張精算を効率化した企業の事例を紹介しています。こちらもぜひ参考にご覧ください。
>> 外出続きで滞っていた出張精算がスムーズになった出張精算の効率化事例
機能2)クレジットカード連携
クレジットカードの利用明細をシステムに自動で取り込める機能です。入力の手間をなくし、ミス削減にもつながります。
このほかにも「楽楽精算」には旅費・出張費の経費精算をラクにする便利な機能が搭載されています。海外出張の複雑な経費精算手続きの負担を大幅に削減するなら、システム化を検討してはいかがでしょうか。
>> 「楽楽精算」の出張・旅費精算機能についての詳細はこちら
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