受領した請求書の仕訳・記帳の流れは?仕訳の具体例や注意点を解説
経理部門で行われる請求書の仕訳は、会社のお金の流れを適切に管理する上で重要な役割を担っています。請求書を受領した際には、正確かつ効率的な仕訳が求められます。この記事では、請求書の仕訳方法に関する基礎知識を解説します。
記事では、仕訳の注意点や具体例をご紹介します。また、手間のかかる仕訳はシステムで自動化するのも一つの手です。経理業務の効率化に貢献する便利なサービスもご紹介するため、基礎知識と併せてぜひチェックしてみてください。
この記事の目次
請求書の受領後に行われる経理処理の一つ「仕訳」
請求書の「仕訳」とは、商品・サービスの受領時や、費用の入金時などに発生する経理処理のことです。経理部門では、請求書の受領後、帳簿に取引内容を記載したり、金銭を支払ったりする業務を行います。
なお、簿記用語における仕訳とは、取引を「借方」と「貸方」に分けて記録し、正確に管理することを指します。その際、取引の内容を明確に記載して状況を理解できるように、「勘定科目」を設定することも押さえておきましょう。
勘定科目について詳しくは以下の関連記事で解説しています。仕訳作業で勘定科目を確認する際は、ぜひ参考にしてみてください。
経理部門では、請求書の受領後に以下の流れで経理処理が行われるのが一般的です。どのタイミングで仕訳が行われるのか、流れを確認しておきましょう。
【経理処理の流れ】
↓
②請求内容を確認する
↓
③支払依頼書を作成する
↓
④仕訳を行い帳簿に記入する
↓
⑤支払いを承認して実行する
↓
⑥掛金の帳簿消込を行う
↓
⑦帳簿の残高を確認する
仕訳には、会社のお金の流れに関する情報を記録することで、支払い漏れや代金回収のトラブルを防止する目的があります。経理処理は、自社の資産状況にも影響を与える重要な業務です。日々の経理処理はミスがないよう正確かつ効率的にこなしましょう。
請求書処理の基本的な流れや処理方法について、詳しくは以下の関連記事で解説しています。効率的な処理のために、ぜひ参考にしてみてください。
受領した請求書を仕訳する際の注意点
続いて、受領した請求書を仕訳する際、注意すべきポイントをお伝えします。経理担当者の方は、以下の注意点を意識して作業すると良いでしょう。
勘定科目の分類・ルールを守る
仕訳の際は、勘定科目の分類やルールを守りましょう。勘定科目は大きく「資産」「負債」「純資産」「収益」「費用」に分けられます。そのなかでも商品やサービスの購入目的、代金の支払い方法などによってそれぞれ仕訳のルールが決められているのです。例えば、代金の支払いがまだ完了していない場合の勘定科目は「未払金」、普通預金口座への預け入れや引き出しを処理する勘定科目は「普通預金」となります。会社で定められたルールに従って仕訳することが大切です。
請求書の内容に不備がないか十分に確認する
万が一、経理処理で金額や振込先などに誤りがあった場合、訂正手続きには多くの時間と手間がかかります。日頃の業務では、請求書の内容に不備がないか十分に確認した上で経理処理を行うよう、常に心掛けましょう。請求書の記載項目のなかでも人的ミスを防ぐために重点的にチェックしておきたいのは、以下の項目です。
【請求書でチェックすべき項目】
- 請求書の宛名
- 発行事業者名
- 請求日時
- 取引内容
- 金額
- 消費税
- 支払期日
- 振込口座
名称・日付・金額などの情報に間違いがないかをしっかりと目視確認しましょう。近年は専用システムを導入し、転記作業を削減することで人的ミスを防止している企業も増えています。
請求書の受領後に行われる「仕訳」の具体例
ここでは、請求書の受領後に行われる仕訳の具体例をご紹介します。実際の請求書の仕訳例を表形式でわかりやすくご紹介するので、自社の経理業務での対応をイメージしながら確認してみてください。
ケース1 掛取引で購入した商品の請求書を受領した場合
掛取引(=取引金額を後払いする方法)で購入した商品の請求書を受領したケースの仕訳です。この場合、先方から商品が届いた段階と、先方へ買掛金を支払った段階で、以下のように仕訳を行います。
*例:A社に注文していた商品Bが届き、請求書を受領した
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
---|---|---|---|---|
仕入 | 500,000円 | 買掛金 | 500,000円 | A社より商品B購入 |
*例:A社へ買掛金を口座振り込みで全額支払った
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
---|---|---|---|---|
買掛金 | 500,000円 | 普通預金 | 500,000円 | A社へ商品B買掛金入金 |
ケース2 請求書を受領したが代金は後日支払う場合
取引先から請求書を受領し、代金を後日支払うケースです。このように単発の取引で代金の支払いが完了していない場合、勘定科目は「未払金」に該当します。先方から請求書を受領した段階と、支払いの段階で以下のように仕訳を行いましょう。
*例:パソコンを購入して請求書を受領し、代金は後日支払う
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
---|---|---|---|---|
備品 | 350,000円 | 未払金 | 350,000円 | A家電店よりパソコン購入 |
*例:パソコンの購入代金を口座振り込みで全額支払った
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
---|---|---|---|---|
未払金 | 350,000円 | 普通預金 | 350,000円 | A家電店へパソコン代金入金 |
ケース3 請求書を受領してすぐ現金で支払いをした場合
取引先から請求書を受領してすぐにお金を払ったケースの仕訳例です。商品の引き渡しと同時に支払いを行って取引が完了となるため、ケース1および2とは書き方に違いがあります。
*例:C商店から椅子を現金で購入した
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
---|---|---|---|---|
消耗品費 | 10,000円 | 現金 | 10,000円 | C商店より椅子購入 |
手間のかかる請求書の仕訳はシステムで効率化!
ここまで、請求書の仕訳に関する基礎知識のほか、業務の注意点や具体例をお伝えしました。請求書の仕訳では会社のルールを守って正確に処理することが重要です。しかし、受領した請求書の処理に関してお悩みを抱えている担当者の方は少なくありません。勘定科目を手入力することで人的ミスが発生したり、会計ソフトへ情報を転記する手間がかかったりと、日々の業務で課題を感じていないでしょうか。仕訳作業を効率化する方法として、自動仕訳機能を搭載した経費精算システムの活用がおすすめです。
経費精算システム「楽楽精算」には、手間のかかる仕訳を自動で行う「自動仕訳機能」が搭載されています。申請・承認されたデータを元に自動で仕訳し、さらに仕訳したデータをそのまま会計ソフトに取り込むことが可能です。手入力の工数が大幅に削減されるため、従来よりも仕訳作業がラクになります。
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