「楽楽精算」によって交通費精算の現金手渡しを廃止できた事例
交通費の立替精算を「楽楽精算」によって現金の手渡しから振込へ移行!
株式会社トランスネット様は旧国鉄(現JR)の情報システム技術とネットワーク技術を活用して事業展開をはかるべく設立され、運輸・交通、旅行・観光、情報・通信など公共性の高い分野を中心に情報システム・ネットワークソリューションを提供している会社です。
コンサルティングから設計、運用に至るまでワンストップでお客様の課題解決を支援するソリューション群 TNTOPS(TRANSNET Total One stop Professional Solutions)を展開しています。
現在、他社の財務会計システムを利用中とのことですが、交通費の現金による立替精算を効率化するために、2020年4月に「楽楽精算」を導入しました。導入の背景や、実際に運用したことによる効果などについて、同社の酒井様にお聞きしました。
会社名 | 株式会社トランスネット |
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事業内容 | 情報システムに関する企画、運営、設計、開発、保守、運用および管理 |
従業員数 | 219名(2020年6月現在) |
導入時期 | 2020年4月 |
URL | https://www.tni.co.jp/ |
長らく運用してきた旧来の精算方法を「楽楽精算」によって効率化
「楽楽精算」導入前の背景と導入検討のきっかけを教えてください。
情報システムを扱っている会社ですので、それなりに社内のシステムは整っていたはずなのですが、現金出納の一連の手続きだけは、昭和から続くやり方が残ったままでした。社員が交通費の立替の精算をする場合、社内のシステムワークフローを通じて申請し、経理に上がってくるのですが、精算する際には、社員の名前を書いた封筒に現金を入れて手渡しする業務が続いていたのです。しかも簿記の教科書にしか出てこないような、手書きの現金出納帳をつけていました。
手渡しによる現金精算の件数は、月に100~150件くらいです。「さすがに令和の時代にそれはないだろう、電子化を進めよう」との結論に達して、交通費精算システムの導入を検討することになりました。
当社では他社の財務会計システムを使っているのですが、交通費の精算をする場合には専用の経費精算システムが必要になります。経費精算システムを扱っている複数の会社に声をかけ検討したのですが、「導入するまでの行程が大変なので、経理で導入するのは難しいだろう」と二の足を踏んでいました。その段階で、ちょうど総務の担当者から「『楽楽精算』を導入したい」という提案が出てきました。当時、経理に申請が上がってくる前に総務で経路や金額のチェックが行われており、同じように業務効率化が課題になっていました。そこで、「総務と経理の共同提案」という形で社内で稟議を回して導入することになりました。
稟議を進める際にネックになったことはありますか?
ネックとなったのは、社内で使っている他社の情報システムとの兼ね合いです。他社の情報システムで稟議やスケジュール管理、連絡もほとんど完結しており、交通費精算の申請もそのシステムのワークフローを使っていました。新しいシステムを入れるとなると、これまで使っていたシステムとは別に、もうひとつのシステムを使いこなさなければなりません。年配の役員から複数のシステムの使い方をマスターするのは煩わしいとの声があり、新たなシステムの導入へ抵抗がありました。現金の手渡しから振込に切り替える際には、振込手数料もネックになりましたね。それでも、導入によって業務負担を軽減できるメリットの方が大きいという試算になり、稟議は可決されました。
「楽楽精算」で仕訳のCSVデータ作成!振込システムへの連携が可能に
「楽楽精算」の交通費精算で役に立ったのはどんなことでしょうか?
他社の情報システムでできるのは、申請された内容に基づいて、精算の処理を行うことです。交通費精算の申請情報からの仕訳、振込データの作成はできません。しかし振込のシステム自体はすでに動いているので、交通費の仕訳データなどをそのシステムの中に取り込む必要がありました。「楽楽精算」は申請から最終的にできあがったデータまで、既存のシステムに取り込めるようにCSVで書き込んでくれるので、助かっています。
「楽楽精算」で月3~4日かかった出納業務がゼロに!経理と総務の工数が大幅に減少
「楽楽精算」の導入によって改善されたこと、改善された具体的な工数を教えて下さい。
「楽楽精算」を導入する以前の交通費精算で工数を割いていたものが2つありました。まず、総務での工数です。先ほどもお話ししたとおり、現場の社員が交通費を申請すると、まず総務の人間が経路や金額を逐一チェックしていました。数字が違う場合は差し戻しをして、修正されたものを経理に回します。総務でかかる作業時間は1件5分、100件としても500分。おそらく月10時間以上はかかっていたと思われます。
次に、経理での工数があります。封筒に社員の名前を手書きして現金を詰め、一人ひとりに渡さなければなりません。週に2日、出納日を設けて作業をしていましたが、トータルで月に3~4日ほどはかかっていました。「楽楽精算」によって、この2つの工数がほぼゼロになったのです。
また、実際の作業工数にはカウントされませんが、社員の約3分の1は客先に常駐しているので、その社員に現金を配るのも結構大変な作業になっていました。現場のリーダーに封筒の束を渡すのですが、リーダーは部下に手渡すまで、その封筒を持っていなければなりません。現金の入った封筒を常に持ち歩かなければいけないので、リーダーの精神的な負担は大きなものになります。工数には表れない部分とはいえ「楽楽精算」導入のおかげでリーダーが現金を持ち歩く必要がなくなり、リスクが軽減されたことも改善されたポイントのひとつです。
経理で社員の振込情報の管理が可能に
「楽楽精算」を使ってみて、特に役立っている機能はありますか?
さまざまな機能があるので重宝していますが、機能とは直接関係ないところでも大きく助かっていることがあります。これまでは経理では社員一人ひとりの振込情報を持っていませんでした。交通費精算を現金で手渡しにしていたのは、そうした背景があったことも関係しています。
現在は「楽楽精算」を入れたことによって、交通費以外の立替経費も社員に振り込むことができるようになりました。イレギュラーな現金の立替が発生することもありますが、コロナ禍によってテレワークが増え、現金の手渡しが事実上不可能になっていたので、とても助かりました。
ICカード連携機能のご利用状況はいかがですか?
「楽楽精算」を導入する際に、カードから直で読み込めることを社内的にアピールしました。社内にいくつかのグループがあり、客先に常駐してシステムを開発しているチームもあるので、チーム単位でカードリーダーを購入して渡しました。日常的に使っている社員もいて、好評です。
「楽楽精算」で先行して電子帳簿保存法での運用を開始
電子帳簿保存法での運用状況はいかがでしょうか?
現時点では「楽楽精算」を利用して電子帳簿保存法の運用を開始しています。経理で原本との照合作業があり原本の提出が必要となるため、現場でやることはまだ何も変わりません。社内で調整すべきことも特にありませんでした。今回は「楽楽精算」でタクシーの領収書を電子保存できるようにするため、税務署に届出を出しています。「楽楽精算」を導入したのは2020年4月なので、まだ最初の決算も終わっていません。おそらく数年は領収書を保管しておくことになりますが、ゆくゆくは帳票類の保管をなくしていければと考えています。
また、現在経理で使っている他社の財務会計システムはひとつ前のバージョンなので、e-文書法に対応していません。世の中の流れとしても、ペーパーレス化が進んでいます。最新のバージョンは対応しているとのことなので、ベンダーさんと詰めながら次期システムへのリプレイスを進めているところです。
導入を頑張れば社員が幸せになれるのが「楽楽精算」
「楽楽精算」を利用している社員の方々の評判はいかがですか?
社員は絶賛しています。申請する側としては、ICカード連携機能などで入力の手間も不要になりましたし、封筒に現金を入れて渡されることもなくなりました。キャッシュレスの時代に小銭が入った封筒を持ちたくないですから、みんな喜んでいます。経理サイドはとにかく楽になりました。結果、手書きの現金出納帳も廃止することになり、大好評です。
まだシステム導入をしていない他社の経理担当者へのメッセージをいただけますか?
確実に便利なシステムなので、導入したほうがいいですね。ただし担当者は大変だと思うので、初期設定は頑張って乗り越えてください。導入してしまえば、とても楽になりますし、社員みんなが喜び、幸せになれるシステムだと思います。